勉強一般にいえることとして、1周目をとにかく早く回すことが重要です
1周目で全てを理解することは不可能です。
多少わからないところがあっても、1つの箇所で留まりすぎてはいけません。
もちろん、時間が無制限にあるというのであれば、疑問点を逐一全て解消してから進むという方法もあり得ます。ただし、多くの人にとって時間は有限であるはずです。効率という観点からすれば、1周目は全体像を掴むことを重視し、2周目、3周目と進めていくうちに理解を深め、疑問を解消すれば十分です。最初わからないことであっても、何周もするうちにわかってくることも多いです。
また、人それぞれ得意不得意があり、また問題ごとの難易度も違いますので、1周目で簡単に理解できてしまうこともあると思います。早い段階で理解できたと思ったものは2周目以降扱わず、自信のないところや不明な点を中心に2周目以降をやっていくのが効率的です。
もちろん、わかったつもりになっているが実はわかっていなかったということも頻繁にあります。ただ、それは過去問演習や答練、模試をやっていく中で必然的に炙り出されるものです。
理解していないことに気づいた時にまた戻れば良いのです。
最終的には基礎講座や短文事例演習の内容をしっかりと押さえれば合格は可能ですが、必ずしもこれらだけで完結するというわけでもありません。
よく基礎講座を完璧にしないといけないのか、という初学者の方からの質問がありますが、そうではありません。
基礎講座をとにかく1周することが大事です。1周しただけでは何も身についた気がしないかもしれません。しかし、それでも短答の過去問や短文事例演習に進んでいくべきですし、それらも早く1周して、その後で足りないところを絞って何周もすべきです。
そして、これらを何周もしても、人によって習熟度は違うと思います。中にはこれらをやるだけで合格水準に達する人もいると思います。ただ、おそらく過去問や答練・模試で実践して初めて理解が十分になるという人の方が多いと思います。
基礎講座や短文事例演習、短答の過去問演習等の1周目で時間をかけすぎてしまう人はなかなか過去問や答練・模試で実践をするという段階に入れません。本番になる前にこのような実戦の機会が少ないとなるとそれだけで不利になってしまいます(もちろん、上述の通り基礎講座と短文事例演習だけで合格できる人もいますので過去問、答練・模試を受けなければ合格できないということではありません)
ですので、とにかく基礎講座や短文事例演習の1周目は早く進めることを意識しましょう。最初理解できなくても、2周目以降や実践演習の段階でしっかり理解できれば良いと割り切ってやることが大事です。
もちろん、ただ進めるだけでは意味がないので、内容を「理解しようとすること」は大切です。
1周目を早く進めましょうというとあまりに適当にやってしまう人も出てくると思いますが、これはよくありません。要するにバランスが大事だということです。
このことは矛盾していると思われるかもしれませんが、「早く終わらせようとすること」と同時に「理解しようとすること」は矛盾せず両立可能です。