【勉強法】入門講座を複数回聴き直すべきか

自分が初学者の時は入門講座で合格に必要な知識のほとんどを扱うとか、合格者も入門講座を何度も復習していたという宣伝文句を受けて、入門講座がものすごく大事なものに感じていました。

もちろん、今でも入門講座を受けることの重要性は高いと思います。

一方で、おそらく私と同じような感覚を受けて、入門講座を何度も復習してから、知識を固めてから事例問題の講座を取ろうとか、短答の問題を解き始めようという方も中にはいらっしゃるようです。

しかし、入門講座を何度も復習するのは個人的にはお勧めできない方法です(本当に苦手なところだけ部分的に聴くのはいいと思います)。

私も入門講座を1年かけて聴きましたが(出来ればもっと短時間が良かったのですが、当時他のことで時間が取られて勉強時間が確保できていませんでした)、確かに聴き終わった段階でそれほど知識が身についている気がせず(講座が悪いのではなく、やはりインプット単体だと身につきづらいからだと思います)、もう一度聴き直したほうが良いのではないかと思ったりもしました。

ですが、結局は短文事例問題(旧司法試験やロー入試過去問など)の講座に移行しましたし、入門講座と並行しつつある程度短答の過去問も見ていました。

今の実感からしても、やはり入門講座で得た知識を本当の意味でインプットするには問題演習が必要だと思います。

入門講座の役割は、法律の重要概念や条文、論点等に触れて、その後の問題演習に備えることだと思います。入門講座終了時点である程度内容を忘れてしまっていても、法律に対する慣れは残っているはずで、後は問題演習で改めてその知識を別の角度から確認し、理解を深めることで定着していきます。

入門講座レベルの話で確かに本番の試験の問題はある程度対応できると思いますが、それを使いこなせるようにするには、(ほとんどの場合)問題演習を通じて改めてインプットをする必要があるということです。

その意味で入門講座はアウトプットのための初めてのインプットであり、アウトプットは同時にインプットの繰り返しの機会でもあるわけです。

 

結論としては入門講座は聴いたほうがいいが、一周したらすぐ次の演習(短答、論文)に進むほうが良いということになります。

ちなみに、今思えば①入門講座レベルのインプット⇨②該当箇所の短答を解く⇨③該当箇所の論文を解いてしまう⇨①〜③の繰り返し

という形でやるのがもっとも効率的だと思います。

なぜか①入門講座だけ全部やる→②短答ないし論文対策

と進む人が多いですが、ある程度同時並行可能だと思いますし、なぜそのようにしないのだろうと思います(自分は入門講座を1年かけて聴きましたが並行して短答や簡単な論文の問題は見ていました。)

もし入門講座「で」知識を完璧にしてから短答や論文に進もうという人がいたらそれは悪手だと思いますので、避けたほうが良いでしょう。よほどの天才でない限りそもそも知識が完璧になることはないのですが、知識の精度を高めるのは短答や論文の演習の段階です。

 

どうしても知識の網羅性が不安になってしょうがないという人は、ある程度短答や論文をやった後で短時間で知識を網羅できるタイプのインプット講座を受講すると良いかもしれませんね。100時間くらいでざっと重要部分を復習できる講座を出している予備校がいくつかあると思います。

 

 

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